オーストラリアと日本の季節は真逆ですが、時差はほとんどありません。現地に入国後も、帰国後も、深刻な時差ボケに悩まされることなく、日本での生活サイクルを保ったまま旅を楽しむことができます。
ただし、実はオーストラリア国内には3つの時間帯があり、州によってはサマータイムも導入するため、時期によっては最大5つの時間帯が存在することになります。行く場所や時期によって時差が変わるので、スムーズで快適な旅を楽しむためにも事前にチェックしておきましょう。
今年のサマータイム(Daylight Saving Time)は、2024年10月6日(日)から2025年4月6日(日)です。
目次
オーストラリアの地域によって異なる3つのタイムゾーン
日本の約20倍という広大な国土をもつオーストラリアは、東部、中央部、西部という分け方で3つのタイムゾーンがあります。日本と比較すると、東部の時間帯は1時間早く、中央部の時間帯は30分早くなっています。そして反対に西部の時間帯は日本標準時よりも1時間遅くなっています。
主要都市と日本の時差
東部、中央部、西部にある各主要都市と日本の標準時を比較してみましょう。+1は日本時間よりも1時間進んでいるという意味。例えば日本が8時の時、シドニーは9時。
オーストラリア東部
- ケアンズ(クイーンズランド州)/+1
- ブリスベン(クイーンズランド州)/+1
- ゴールド・コースト(クイーンズランド州)/+1
- シドニー(ニューサウスウェールズ州)/+1
- キャンベラ(首都特別地域)/+1
- メルボルン(ビクトリア州)/+1
- ホバート(タスマニア州)/+1
オーストラリア中央部
- アデレード(南オーストラリア州)/+0.5
- ダーウィン(北部準州)/+0.5
- エアーズロック(北部準州)/+0.5
オーストラリア西部
- パース(西オーストラリア州)/-1
サマータイム(デイライト・セービング)はタイムゾーンが5つに
サマータイムとは、夏の日の出時刻が早まる時期に時計の針を1時間進めることで、夕方の明るい時間を増やして有効活用しようという取り組みです。オーストラリアでは英語でデイライト・セービング・タイムと呼ばれ、時刻は「DST(daylight saving time)」などと表記されます。サマータイム制度は世界の70カ国以上で導入されており、照明用の電力消費が節約されるなど省エネ効果への期待が高まっています。
オーストラリアのサマータイム制度は州によって採用しているところとしていないところがあります。サマータイムがある州は次の5つです。
- ニューサウスウェールズ州(シドニーなど)
- 首都特別地域(キャンベラなど)
- ビクトリア州(メルボルンなど)
- タスマニア州
- 南オーストラリア州(アデレードなど)
サマータイムの実施は、毎年10月の第一日曜から4月の第一日曜までとなっています。10月の第一日曜の午前2時になったら時間を1時間進め、4月の第一日曜の午前3時になったら時間を1時間戻します。
例えば、日本とニューサウスウェールズ州(シドニー)の時差は、日本が8時の時、通常時のシドニーは9時ですが、サマータイム期間中のシドニーは10時となります。
余談ですが、かつて日本でもサマータイムを実施していた時期があるのはご存知でしょうか?第二次世界大戦後の1948年、GHQ(連合国最高司令官総司令部)の指示によってサマータイム制度を導入したものの、1952年には国民の反対などによって廃止されました。しかし、近年は深刻化する地球環境問題への対応とエネルギー節約の観点から、再導入について検討が進められているようです。
オーストラリアは時差ボケの心配なし
オーストラリアと日本は時差が少ないため、日中の眠け、疲労を感じるような時差ボケの心配はほとんどありません。しかし、日本からオーストラリアへの飛行時間は10時間程。長時間のフライトで体内リズムが崩れることもあるかもしれません。そんなときは、太陽光線を浴びて体内リズムを現地の時間に早く同調させるようにするのがおすすめです。また、リズムを整えるために食事をとるのも有効です。出発前に十分な休養と睡眠をとって対策はしつつ、素敵な滞在をお楽しみください。