毎年メディアやSNSでオーストラリアの大規模な森林火災のニュースが取り上げられることがありますが、日本からオーストラリアへ行く際の影響はあるのでしょうか。ここでは、これから渡航を予定されている方のために、オーストラリアの山火事情報をまとめました。
目次
2020年の山火事の被害状況
2020年に起こった山火事は、1,000万ヘクタール以上の広範囲に及び、悲しいことに多くの野生動物も犠牲となりました。森林が真っ赤に染まる映像や、山火事の現場から野生のコアラが救出される映像など、オーストラリアの山火事のニュースはSNSを中心に大きな話題を呼びました。
オーストラリアの山火事のニュースを見ると、全土に被害があるのではないかなど、渡豪することを躊躇したり心配する人もいるかもしれません。しかし、被災しているのは一部の山間部に限ります。オーストラリアは非常に国土の広い国で、主な観光地に至っては影響がないところがほとんどです。
オーストラリアは山火事がよく起こる?
実は、オーストラリアでは山火事は決して珍しいものではありません。乾燥しやすい地域や、葉っぱに油分が多く燃え広がりやすいユーカリの木が多く栽培されている地域などでは、毎年のように山火事が起こっています。原因はキャンプの火の始末が不十分だったり放火の疑いがあるなどさまざまです。
ここ数年の被害状況を見てみると、2018年には被害面積5,000万ヘクタールにのぼるなど、大規模な山火事になる年もあるようです。
スモッグの影響は?
山火事は、燃え広がった森林だけでなく、周辺地域にも大気汚染や煙害を及ぼします。近くの山間部で山火事が起きている時には、都市部でもスモッグが広がって、マスクを付けながら街を歩いている人も見られます。
山火事が起きている場所の近くでは煙霧が起こることもありますので、これから渡豪される方は最新情報を確認するようにしましょう。
都市別の最新状況をチェック
最新情報は、オーストラリア政府観光局の山火事情報、またはそれぞれの州のウェブサイトを参考にしてください。
オーストラリア各州のウェブサイト一覧
- ニュー・サウス・ウェールズ州(シドニーなど)
- オーストラリア首都特別地域(キャンベラなど)
- クイーンズランド州(ケアンズ、ゴールドコースト、ブリスベンなど)
- 南オーストラリア州(アデレードなど)
- ビクトリア州(メルボルンなど)
- タスマニア州
- 西オーストラリア州(パースなど)
- ノーザンテリトリー(エアーズロックなど)
山火事以外の自然災害や気象情報については、オーストラリア気象局のウェブサイトが参考になります。
すでに旅行予約してしまっている場合
オーストラリア旅行を予定していて、すでに予約も完了している場合は、旅行会社や宿泊施設に現在の周辺地域の様子を確認するのも良いでしょう。現地支店のある旅行会社なら、その場で最新の現地情報を教えてくれるはずです。
もしもの時には
現在のところ、主要な都市では大きな問題なく観光を楽しめます。しかし、今後の状況は随時変わっていくことが考えられます。上記のURLを参考に、渡豪前には最新情報を確認するようにしましょう。
なお、現地で何かあった時には、「000」に電話をしましょう。この番号は消防、救急、警察の窓口となっていますので、消防を呼び出したい場合はオペレーターに「Fire」と告げれば繋げてくれます。
オーストラリアを観光することは被災地支援になる
オーストラリアの観光地では、風評被害によって観光客が激減するなど、災害そのもの以上のダメージを受けているところもあります。オーストラリアを旅行することは、今後の復興に向けての大きな支援となります。もしもの時に備えながら、安全で楽しい旅行をお過ごしください。