海外旅行でショッピングや食事を楽しむ際に必要となってくる「現地のお金に関する知識」。オーストラリアへ旅立つ前に、貨幣の種類や両替、クレジットカード、消費税、チップなど、お金にまつわる基礎知識を押さえておきましょう。
目次
オーストラリアの貨幣について
貨幣の種類
通貨単位は「オーストラリアドル」と「オーストラリアセント」の2種類。1ドル=100セントです。
オーストラリアの紙幣は日本に比べるとカラフルな色彩が特徴的で、5、10、20、50、100ドルの5種類があります。
また、オーストラリアの紙幣は世界でも珍しいレーザーグラム入りビニールポリマー製で、間違って洗濯しても破れないような頑丈な造りになっているのも特徴です。紙幣には、主権国家の君主となったエリザベス2世や、オペラ歌手のネリー・メルバなど、オーストラリアの国に貢献した立派な人物が印刷されています。
硬貨は5、10、20、50セント、1、2ドルの6種類。すべての硬貨の表面はエリザベス2世の肖像でしたが、2024年から発行の新硬貨はチャールズ3世の肖像になりました。
見分けるポイントとしては、1、2ドルは金色、ほかの硬貨は銀色です。価値と硬貨の大きさは比例しておらず、2ドルより1ドルの方が大きかったり、コインの中でも50セントが1番大きかったりするので注意が必要です。日本の硬貨に比べるとかなり大きく、重い仕様になっています。2ドル硬貨や50セント硬貨はデザインが豊富なため、オーストラリア土産としても喜ばれます。
現金両替はオーストラリア現地で
一般的に、両替は日本よりもオーストラリアで行うとレートが良いようです。両替できるのは、空港や銀行などの金融機関、街の両替屋などです。
必ず複数の両替場所で、その日のレートを確認しましょう。比較的レートが悪いのは、空港と一部街の両替屋です。中には手数料をとる場所もあるので気をつけましょう。
オーストラリアではキャッシュレス決済が便利
オーストラリアのキャッシュレス決済普及率はとても高く、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、小売店などほとんどのお店で各種カードが利用できます。
ここでは、主に利用できるキャッシュレス決済方法をご紹介します。
カード決済(クレジットカード・デビッドカード)
クレジットカードは明細が残る、盗難時の保障があるといったメリットがあり、オーストラリア旅行の必需品ともいえます。
海外キャッシングのできるクレジットカードであれば、いざという時にATMで現地通貨を引き出すこともでき便利ですね。中には持っているだけで海外旅行保険になるクレジットカードもあります。ホテル滞在初日のデポジット(保証金)に使うことも考え、できればクレジットカードは複数枚持っていきたいところです。
また、国際デビッドカードは、決済と同時に銀行口座からお金が引き落とされるので、予算管理がしやすいというメリットがあります。
コンタクトレス決済(非接触型カード・スマホ決済)
オーストラリアではコンタクトレス決済も普及しています。先述したクレジットカードの中でも、VISAのpayWaveやMaster CardのPayPassなど、NFC規格(非接触型決済対応)のカードを持っている場合はぜひ持っていきたいところです。
NFC対応クレジットカードなら、カードリーダーにぴっとかざすだけで決済ができてとても便利ですよ。
また、Apple PayやGoogle Payもオーストラリアで利用することができます。ただし、スマホに登録したカードが海外非対応の場合もあるので必ず事前に確認しておきましょう。
キャッシュレス決済の注意点
クレジットカードやApple Payをオーストラリアで利用する際は、海外利用時の事務手数料がかかります。料率はカード会社によって違うので、自分が持っているカードの手数料はいくらぐらいかかるのか事前に調べておくと安心ですね。
また、カード会社の海外事務手数料とは別に、現地のお店に支払うためのカード利用手数料がかかる場合もあるので注意しましょう。オーストラリアでは1~2%のカード手数料が掛かるところが多いです。
オーストラリアはキャッシュレス大国ではあるものの、全く現金を持ち歩いていないと、いざ現金が必要になった時に困ります。念のため、ある程度の現金は両替して持っておくと安心です。個人商店では、カード決済時の最低利用金額を設定しているお店もあります。
事前に知りたい、オーストラリアのお金事情3つ
海外の特別な風習・チップなど、日本では馴染みのないマナーがオーストラリアにはあるのでしょうか?現地でスマートなお金のやりとりができるよう、事前にチェックしましょう。
オーストラリアでチップは必要?
基本的にオーストラリアではチップの習慣はないです。しかし、レストランやカフェなどで優れたサービスを受けた際には、料金の10%程度をチップとして支払う方も多くいます。テーブル会計の際に少額の現金を置いたり、レジカウンターにあるチップ用の入れ物にお釣りを入れて帰ることもできます。
また現在では、都市部の高級レストランの多くで、クレジットカードのサインをする用紙にチップを記入する欄を設けています。必ず払わなければいけないものではありませんが、素敵な時間を提供してくれたお店には心ばかりのチップを、と覚えておきましょう。
少し特殊なセントの支払い方法
オーストラリアでは、1セントと2セント硬貨が1992年に廃止されたため、5セント未満のお釣りはありません。
現金で購入する場合は、清算の時に5セント単位で端数を切り上げ、切り捨て、四捨五入などで計算されるため、例えば78セントの商品も、実際は80セント支払わなければならないことがあります。クレジットカードで購入する場合はそのまま78セントとして支払うことになるため、少しお得です。
オーストラリア版 消費税「付加価値税(GST)」について
オーストラリアには独自の付加価値税、GST(the Goods and Services Tax)があります。日本でいうところの消費税のようなものとイメージすれば良いでしょう。
GSTは2000年7月から導入され、現在オーストラリアで消費されるほどんどの商品やサービスに10%が上乗せされています。
ただし、一部非課税になるものもあります。以下に課税商品と非課税商品を一部まとめたので、参考にしてみてください。
GST課税商品例
公共料金(電気・ガス)、ホテル・レストラン・パブ・バーなどで販売される食事や飲料、アイスクリーム、飲料水、ビスケットなど
GST非課税商品例
以下の商品などにはGSTがかかりません。
教育費、医療費、育児費、輸出品、野菜、肉、小麦粉など
オーストラリア旅行の際、お土産や食事などでお金を使うことは必ずあります。その時になって困らないよう、今回ご紹介した注意点を押さえつつ、事前にしっかり準備しておきましょう。