この記事では、オーストラリアに旅行や留学、ワーキングホリデーで訪れる人が、どれくらいの目安でお金を持っていけば良いのか紹介します。人件費や不動産バブルの影響で物価が高いと有名なオーストラリアですが、どのような物やサービスが高いのでしょうか。逆に安いものはあるのでしょうか。早速見ていきましょう。
目次
オーストラリアの物価は本当に高い?
2019年10月5日現在、豪ドルは1ドル72円ほどです。あるホームローン会社の調査によると、オーストラリアのひとり暮らしの一ヶ月の生活費は2,835ドル(日本円で約20万円)となっています。
この金額をみると、日本の総務省統計局の単身世帯の支出金額と余り変わりはないようにみえます。しかし、収入に対しての支出額でみると、「物価が高い」と感じる人は多いようです。
オーストラリアで物価が高いサービスや地域がある原因としては、
- 国土が大きいが人口が少ないため
- 人件費が高いため
- 都市部の急激な人口増加
の3つが挙げられます。
地域ごとで物価が変わる?物価が高い都市
オーストラリアには6つの州と特別地域があります。
州の中でも都市部と地方部で物価は異なりますが、中でも観光地として有名なシドニーや、メルボルン、ケアンズは比較的高い傾向にあります。シドニーの生活費は、最も安い都市といわれるタウンズビルという地域の生活費より30%高いと言われています。
さらに、ヨガやオーガニックフードの聖地として急速に人気が出てきているバイロンベイや、宿泊施設など生活圏が制限されているエアーズロックでも物価は上昇しているようです。
また、物流コストがかかるダーウィンのような地方都市や、本土ではない上にリゾート地であるハミルトン島やタスマニア等もサービス費用や宿泊費用が割高になってしまうでしょう。
短期間の旅行ならまだしも、留学やワーキングホリデーなどで長期滞在を検討している方は、各都市の物価状況も一度調べてみると良いかもしれません。
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旅行者必読!サービスや品物別の物価
ここからは、実際の商品やサービスの価格を調査し、現地の物価がどの程度なのかをご紹介していきます。
食料品の物価
オーストラリアでの日用食品の物価の一例を、オーストラリア最大のスーパーマーケットチェーン「ウールワース」のページより参照してご紹介します。
野菜や果物は日本と比べてあまり変わらないか、季節によっては日本よりも安く購入できます。単品だと高いため、長期の滞在であれば、まとめ買いをして節約することができます。
アイテム | 豪ドル | 日本円(1ドル72円で計算) |
---|---|---|
卵 (12個入り) | 7ドル | 504円 |
牛乳 (1L) | 1.3ドル | 93.6円 |
米 (1kg) | 4ドル | 288円 |
牛肉 (1kg) | 20ドル | 1,440円 |
スーパーで飲料を購入する場合は、下記を参考にしてみてください。オーストラリアで水道の水は飲めるということになっていますが、日本よりフッ素の濃度が高いため、気になる人は水を購入しています。
アイテム | 豪ドル | 日本円 |
---|---|---|
水 (600ml) | 2.15ドル | 155円 |
コーラ (600ml) | 3.7ドル | 267円 |
オレンジジュース (600ml) | 2.85ドル | 205円 |
旅行中にちょっとした食料を調達したい場合を想定すると…
アイテム | 豪ドル | 日本円 |
---|---|---|
バナナ 1kg | 3.9ドル | 280円 |
オレオ 100g | 1.13ドル | 81円 |
ティムタム 200g | 3.65ドル | 262円 |
「ティムタム」は、日本の輸入雑貨店でもみかけるオーストラリア発のチョコレートクッキーで、現地のスーパーマーケットでは、日本では見かけないユニークなフレーバーが多数揃います。
こうしてみると、日用品の値段はあまり日本で購入する時と変わりがないようにも感じますね。
外食の物価
オーストラリアで外食をする場合は、人件費の影響により日本より少し高い傾向があります。
下記はカフェやレストランで食事をした場合の参考価格です。
コーヒー一杯 | 3ドル〜 |
スターバックスのコーヒー | 5ドル〜 |
カフェでの食事 | 18ドル〜 |
レストランでの食事(中級) | 50ドル〜 |
お土産等の物価
次にお土産等の物価を紹介します。
オーストラリア発で有名なブランドといえば「ジュリーク」「イソップ」「アグブーツ」でしょうか。
これらは、世界的にも知名度があり観光客にも人気のため、日本で買うよりは少し安く購入できるものの、基本的には値段が高いアイテムです。
ジュリークのハンドクリーム 40ml | 29ドル |
イソップのボディバーム 120ml | 40ドル |
日用品の物価
長期滞在の場合は、日用品も必須でしょう。日本より少し高い傾向にあるため、旅行等の際は日本から持っていく事をお勧めします。
オーストラリアのホテルは、日本と異なり歯ブラシや歯磨き粉などのアメニティが揃っていない場所が多くあるため気をつけましょう。
パンテーンのシャンプー330ml | 5ドル〜 |
Tシャツ | 5ドル〜 |
歯磨き粉 | 5ドル〜 |
ホテルなどの滞在費
オーストラリア全体で不動産価格は上昇傾向にあり、その影響を受けて家賃も日本に比べてかなり高いです。
旅行や出張等の短期の宿泊であれば、日本とあまり変わりません。早めにホテルの予約手配をしたり、ホテルの予約サイト等を利用すれば、現地でホテルに直接予約をとるより安くなる場合もあります。
この記事の始めに述べた観光地や大都市では比較的高くなるのでご注意ください。
ホステル | 一泊25ドル〜 |
ホテル(中級) | 一泊120ドル〜 |
ホテル(高級) | 一泊200ドル〜 |
長期の滞在となるとホテルやホステルではなく、現地の一般家庭に滞在できる「ホームステイ」、複数人と同じ家にすむ「シェアハウス」、シェアハウスの中でも自分の部屋をもつことができる「オウンルーム」、また1つの家を自分だけのために使う事が出来る「ひとり暮らし」などの選択肢があります。
ホームステイでは食費が含まれているため、少し節約はできますが、生活リズムやホストファミリーとの相性もあり、引越しをする人もいます。
シェアハウスでの家賃には通常光熱費も含まれていますが、夏場だけエアコン代を別途支払うルールの場所等もあるため、事前に問い合わせておくと間違いが少ないでしょう。
家賃の目安は下記の通りです。
ホームステイ | 週235ドル〜 |
シェアハウスのシェアルーム | 週165ドル〜 |
シェアハウスのオウンルーム | 週200ドル〜 |
ひとり暮らし | 週400ドル〜 |
オーストラリアでは、日本と異なり提示されている家賃が一週間毎なので注意しましょう。
どの都市でもCBDと呼ばれる中心地や都市部の家賃は高く、地方に行けば家賃は低くなりますが交通費や移動費がかかります。
娯楽・観光・アクティビティ等のサービス費
先にもご紹介した通り、オーストラリアで高いのは人件費のため、ツアーなどのアクティビティ費用は日本より少し高く感じるかもしれません。
例えば、娯楽を例に紹介すると
映画 | 20ドル〜 |
レンタカー1日 | 60ドル〜 |
ガソリン 1L | 1.3ドル〜 |
主要な観光地でのツアーは下記のような値段です。
エアーズロックツアー(ウルル) | 188ドル〜 |
シドニー半日観光ツアー(シドニー) | 92ドル〜 |
グレートバリアリーフ・クルーズツアー(ケアンズ) | 177ドル〜 |
費用はかかるものの、現地ツアーはオーストラリアの雄大な自然を満喫することができるため、他を節約してでも参加することをお勧めします。
嗜好品の物価
日本を離れて生活していても、自分へのご褒美はなかなかやめられないものです。オーストラリアではタバコやコーヒー、お酒などの嗜好品は高い傾向にあるため、日本でまとめて買っていくか、現地で時々楽しむと良いでしょう。
タバコ1箱 | 25ドル〜 |
コーヒー | 3.5ドル〜 |
ビール | 5ドル〜 |
ウイスキー 500ml | 25ドル〜 |
カクテル1杯 | 16ドル〜 |
ちなみに、タバコは2020年から1箱40ドルになることが決まっています。日本円にすると約3,000円弱!驚きですね。なお、タバコを日本から持ち込む際は数に制限があるので注意しましょう。
旅行に必要な予算はどれくらい?
上記を踏まえて旅行に必要な予算を計算してみましょう。
ホステルや現地スーパーを利用するバックパッカー旅なら「一泊45ドル〜+航空券+アクティビティ代」、中級以上のホテル滞在にレストランでの食事を利用するような、少し豪華な旅なら「一泊180ドル〜+航空券+アクティビティ代」が目安となりそうです。
バックパックの旅 | 費用 |
---|---|
宿泊日(ホステル) | 1泊25ドル |
飛行機代(往復・LCC利用) | 700ドル〜 |
1日の食費(現地スーパーで調達) | 20ドル〜 |
アクティビティ・ツアー等 | 40ドル〜 |
少し豪華な旅 | 費用 |
---|---|
ホテル代 | 1泊120ドル |
飛行機代(往復) | 1,000ドル〜 |
1日の食費(現地レストラン等を利用) | 60ドル〜 |
アクティビティ・ツアー等 | 40ドル〜 |
オーストラリアの最低賃金
オーストラリアの最低賃金は州によって異なります。その平均は19豪ドル(日本円で約1370円)で、日本の平均賃金848円(全国平均)と比べるとなんと約2倍の金額です。時給19ドルで週40時間働けば、4週間で3,040ドルのお給料がもらえる計算になります。
日本人がオーストラリアで働く場合、ビザの労働条件や英語力によって職種や雇用形態が変わってきます。雇用形態は正社員・パートタイム・カジュアルの3種類があり、それぞれに税金や年金の待遇も異なります。
オーストラリアの生活費の目安
上記を踏まえてオーストラリアの生活費をまとめると、大体一ヶ月2,150ドル、日本円で約15万円程でした。冒頭の調査結果よりはやや少ない計算ですね。
月毎の費用内訳 | 費用 |
---|---|
食費 | 400ドル〜 |
日用品 | 400ドル〜 |
交通費 | 200ドル〜 |
娯楽費 | 320ドル〜 |
滞在費 | 800ドル〜 |
通信費 | 30ドル〜 |
合計 | 2,150ドル〜 |
ただ、住む都市や地域、自分の生活スタイルによってこれ以上必要な場合も、この金額以下で生活できる場合もあります。
自分にあった生活費の計算するのに便利なサイトもあるので、こちらも参考にしてみてください。
オーストラリアでの節約のコツ
海外にいるとついついお金を使い過ぎてしまう人は多いでしょう。オーストラリアに長期滞在する予定の人は、次の3つのポイントを押さえて節約を心がけてみてはいかがでしょうか。
- 食事は自炊を心がける
- スーパーの半額セールを利用する
- 食品も交通費もまとめて買う
食事は自炊を心がける
オーストラリアでは外食がとにかく高額です。また量も多いため、日本人には食べきれない量の食べ物が1回でサーブされます。一方、野菜等の生鮮食品はあまり高くありません。自炊をすることで生活費は大きく節約できます。
ちなみに外食をする際、オーストラリアでは普通のレストランで食べきれない量を持ち帰ることは一般的です。持ち帰り用のプラスチックケースと袋を店員さんに尋ねましょう。
スーパーの半額セールを利用する
オーストラリアのスーパーでは、毎週のように半額セールを行っています。
特に野菜等の生鮮食品のセールは、上記の自炊と併せて利用すれば、生活費を大幅に節約できるでしょう。
食品も交通費もまとめて買う
単品で買うと日本と比べて高いと感じる物やサービスも、まとめて買うと節約になります。
旅行などではあまり恩恵を受ける事は出来ませんが、長期滞在する予定の方はなるべくまとめ買いするよう心がけてみましょう。
オーストラリアの物価は日本と同程度か少し高いぐらい
オーストラリアの物価は、物品やサービス毎、また住む都市や地域によってかなり変わりますが、日本と同じか、少し高いと心に留めておくと無難です。
旅行等の短期滞在なら一泊約50ドル(ホステル等の安い旅の場合)から、生活費は一ヶ月約2,150ドルを目安に日本から持っていきましょう。
アジアの旅行よりも物価は高く感じますが、オーストラリアならではの雄大な自然やアクティビティを思う存分楽しめるよう、自分にあった予算計画を立てて旅行や生活を楽しんでくださいね。
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所用時間:5時間