オーストラリアの秘境タスマニアの観光スポット8選

オーストラリア本土から約240km南方海上に浮かぶタスマニア島。巨大なシダ植物が生い茂る森に、かわいらしい動物たち、手つかずの自然が残る神秘の島として近年ジワジワ人気上昇中です。そんなタスマニア島の魅力とおすすめの観光スポットをご紹介します。

タスマニア島とはどんなところ?

タスマニア島

面積と人口

タスマニア島の面積は約6万8千㎢で、北海道より一回り小さい位の大きさです。オーストラリアにある6つの州のうちの1つタスマニア州を形成しており、約50万人が暮らしています。北海道の人口が約530万人ですので、人口密度はかなり低いといえるでしょう。

交通事情

タスマニア島は、全体の40%が国立公園や保護区に指定されており、手つかずの自然が残っています。それゆえ、未開発の地が多く、交通は不便と言わざるをえません。ホバート市内観光程度であればそこまで困ることは少ないものの、公共交通機関としての電車はなく、長距離バスは数時間に数本程度。土地が広く、主要な観光地が離れているので、初心者はツアーに参加した方が効率よく観光スポットを周れるでしょう。海外での運転に慣れた人であれば、レンタカーで周ることも可能です。

タスマニア島への行き方は?

上空から見たホバート市内

他の都市から飛行機で行く

日本からタスマニアへ向かう直行便はないので、メルボルン、シドニー、ブリスベンなどの主要都市で国内線に乗り継ぐ必要があります。カンタス航空、ジェットスター航空、バージンオーストラリア航空などLCC各社が、タスマニア島の玄関口であるホバート空港、北部のロンセストン空港に乗り入れしています。

メルボルンからフェリーで行くこともできる

メルボルンの港から、タスマニア島のデボンポート行きのフェリーが定期運航しています。しかし、その所要時間は約10時間前後。現在は複数のLCC系航空会社がタスマニア便を運航していますので、金銭的に考えても飛行機での移動が現実的なようです。

ベストシーズンはいつ?

タスマニア島には、はっきりとした四季があり、日本の気候と似ています。南半球のため、季節は日本と逆になりますが、6月から9月にかけてが冬となり、日本と同じくらいの寒さになります。ベストシーズンは12月から2月の夏です。暖かくて過ごしやすい気候が続きます。タスマニアは、大自然の中をウォーキングしたり、山を登りながら絶景を見に行く旅が中心となるため、底が厚めの靴を履いて、ウィンドブレーカーなど羽織るものを持参した方が良いでしょう。

タスマニア島が人気の理由3つ

世界遺産と国立公園の宝庫

タスマニア島

タスマニア島には     19もの国立公園が存在し、そのうちの5つの国立公園が原生地域として世界遺産に登録されています。樹齢3千年の大木、背の高いユーカリの木、大きなシダ植物に、苔がびっしり敷き詰められた森に一歩足を踏み入れると、恐竜時代にタイムスリップしたような気分を味わえるでしょう。

国立公園内はトレッキングコースが整備されており、30分程度のコースから、数週間かけていく本格派のコースまで、自分に合った温帯雨林探検を楽しむことができます。

オーストラリアならではの動物に会える

タスマニアデビル
タスマニアデビル

タスマニア島では、タスマニアデビル、ワラビー、ウォンバット、カモノハシ、ハリモグラなど、丸くてコロコロした可愛らしい動物を見ることができます。そのなかでも、タスマニアデビルはここタスマニアのみ生息している固有種です。子熊のような可愛らしい外見とは対照的に、気性が荒く、肉食性で恐ろしい鳴き声を発することから、「デビル」と呼ばれるのも思わず納得してしまうほどです。

食事が美味しい!美食の島でグルメも大満足

ハンバーガー

タスマニアは、二酸化炭素濃度が薄く、空気と水がきれいなことでも有名です。水道水もそのまま飲める地域がほとんどで、タスマニアの水はオーストラリア一美味しいと言われています。空気と水がきれいな大地で育った農作物がおいしくないはずがありません。海にも囲まれているため、カキやホタテなど新鮮な魚介類もおいしいと評判です。

タスマニアの特産品として有名なものは、タスマニアンビーフ、はちみつ、チーズ、アイスクリーム、ワイン、生ガキ、ホタテパイなどがあります。とにかくおいしいものが多いので、食べすぎには注意してくださいね。

タスマニア島の見どころ&観光スポット8選

ホバートの街並み

サマランカプレイス

タスマニアの州都ホバートにあるサマランカ地区には、大小さまざまなお店が並んだショッピングストリートがあります。1830年代に立てられた石造りの倉庫群を当時のまま使用して改装した風情ある通りに、お土産物やさん、雑貨屋さん、カフェやレストランなど約300軒を連ねています。タスマニアを訪れた際には、外せない観光スポットといえるでしょう。

また、毎週土曜日にはサマランカマーケットが開催されており、 300以上の露店が出て多くの人で賑わいます。

ポートアーサー(オーストラリアの囚人遺跡群)

ポートアーサーは、ホバートから車で約1時間30分ほどの距離にある小さな街です。ここはかつて、国内最大規模の流刑地としてイギリスから囚人たちが送られてきた刑務所があり、2010年にはユネスコの世界遺産にも登録されました。現在では、観光施設として公開しており、歴史を感じる場所として、人気の観光スポットとなっています。

フレシネ国立公園(ワイングラスベイ)

フレシネ国立公園はホバートから車で約2時間30分の距離にある国立公園です。一番の見どころは、ワイングラスベイ展望台。国立公園駐車場から展望台まで30分程上っていくと、目の前に緑の森と青い海の広がる絶景が広がります。ワイングラスベイ・ビーチは世界のビーチトップ10に選ばれたほど美しく、運がよければ、イルカやクジラ、ワラビーを見かけるかもしれません。展望台までの道のりは、日差しの強い場所や、急な坂を上る場面もあるようなので、水分補給と日焼け対策を入念にしておきましょう。

フレシネ国立公園に向かう途中、ロス村に立ち寄ることも可能です。ホバートから車で1時間30分程ですので、途中休憩の場所としても最適です。ここには昔ながらの薪釜で焼く有名なパン屋さん「ロスヴィレッジベーカリー」があります。映画「魔女の宅急便」で主人公が働いていたパン屋さんのモデルとも言われており、可愛らしい建物と調度品が映画を連想させます。

パン屋さんではありますが、スイーツ系のパイやタルトの種類も豊富です。お店の一番人気は、バニラスライスと呼ばれる、パイ生地にカスタードクリームをサンドしたケーキ。美味しいスイーツとコーヒーは、一息つくのに最強の組み合わせでしょう。

タスマニア

フレシネ国立公園とタスマニアの美しい村「ロス」

ホバート発の日本語ツアー!世界の10大ビーチと言われるワイングラスベイとアニメ「魔女の宅急便」のパン屋といわれるロスの村を訪問!

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所用時間:8時間

ボノロング・ワイルドライフパーク

ホバートから車で30分ほどの距離にある自然動物公園です。動物園というよりもサファリに近く、動物たちは自然に近い環境下で飼育されています。コアラ、ウォンバット、タスマニアデビルなどオーストラリアの固有種を間近で観察することができます。園内では、カンガルーやワラビーなどの有袋類は放し飼いにされており、触ったり、餌をあげることもできるので、家族連れや友人同士でワイワイ楽しみたい人にもおすすめです。

サウスウエスト国立公園

タスマニア島の南西部に設けられた国立公園で、ホバートからは車で約2時間30分ほどの場所にあります。世界遺産に登録されたタスマニア原生地域の一角でもあります。見どころは、ゴードンダムやペダー湖、「赤い海」として世界的に有名なバサースト湾など。ゴードンダムの上からは、原始の森が広がる壮大な景色を眺めることができます。

クレイドルマウンテン=セント・クレア湖国立公園

クレイドルマウンテンは、タスマニアを代表する景勝地であり、タスマニア紹介のパンフレット写真でも頻繁に使われる有名な観光地です。タスマニア島の中央あたりに広がる原生地域にあり、タスマニア第2の都市ロンセストンから車で約2時間ほどの場所にあります。ホバートから行く場合は、1泊以上が必要になるでしょう。

国立公園の南側にはセントクレア湖、北側にはクレイドルマウンテンがそびえ立ちます。ハイキングのルートは、ダブ湖からクレイドルマウンテンを眺める短時間のものから、山頂まで登って広大な大自然を楽しむものまで、様々なコースがあります。タスマニアに来たからには、山頂まで登って、「タスマニアで一番の景色」とも言われる絶景を眺めてみたいですね。山頂までの道のりは約10kmほど。原生林の中を進んでいくので、野生のワラビーやウォンバットなどオーストラリアの可愛らしい動物たちに遭遇する可能性もあります。

ベイ・オブ・ファイヤーズ

マウント・ウィリアム国立公園の先端にある、赤いペンキを塗ったような大きな石が点在するビーチエリア一帯が、ベイ・オブ・ファイヤーズです。オーストラリアで一番美しい場所のひとつとしても知られており、35kmに渡って続く白い砂浜のビーチと、その海岸線上にゴロゴロ散財する大きな赤茶色の石が印象的な景色を作り出します。よく晴れた日は、海の青、岩の赤とコントラストが特に美しく、目の前には息を飲む光景が広がるでしょう。この岩に付着した赤色は、苔が風化してできたものだそうです。朝方と夕暮れ時になると、この赤色がより一層際立ち、ビーチが燃えているように見えるとも称されています。

ベイ・オブ・ファイヤーズは、タスマニア第二の都市ロンセストンから約2時間30分東へ移動した先にあります。アクセスが少々不便なため、ツアー参加もおすすめです。

ブルーニー島

ブルーニー島は、ホバート南部の海岸線沖に浮かぶ島です。ホバートから車で30分ほどの場所にある船着場からフェリーに乗って、タスマン海を渡ります。30分ほどの乗船ですが、ちょっとしたクルーズ気分を味わえるのも嬉しいですね。ブルーニー島には公共交通機関がないため、レンタカーで周るか、ツアーに参加する必要があります。

ブルーニー島も、その海岸線や展望台からの美しい景色が有名で、どこへ行っても絵になる光景が広がります。最大の見どころは、ネックという展望台からの眺めでしょう。細長い砂浜が一本道となって、両側に美しい海が広がります。この砂浜にはペンギンが上陸するため、夜にネックを訪れるとペンギンに会えるかもしれません。さらに運がよければ、オーロラも同時に見られることも。

他にも、ブルーニー島はグルメの島としても有名で、チーズ、ワイン、カキなど名産品揃いです。

タスマニア

ブルーニー島ツアー(日本語ガイド)

タスマニアの南東に浮かぶ自然がいっぱいのブルーニー島。南北を結ぶ『ネック』展望台から眺める景色は一見の価値あり。ブルーニー島にはチーズやチョコレー ト、ワイン、牡蠣など美味しい食材が揃っています。

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所用時間:8時間

タスマニアで大自然を満喫する旅を

古代の原生林が生い茂る山々に、誰もいないビーチ。タスマニア島で大自然のパワーを吸収して、心と体を癒す旅に出てみませんか?

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ABOUT US
ちてら
国内保険会社に14年勤務後、好きなことを仕事にするをモットーに翻訳家に転向。ニュース記事の翻訳がきっかけとなり、大好きなゴシップ系海外ニュースを担当するライターに。以後、趣味の旅行や、海外を紹介する記事などを手掛けつつ、翻訳者・ライターとしてマルチな活躍を夢見て、日々奮闘中。